from 鳥取 – 54 - 涼風そよぐ紫の高原で、ブルーベリーを頬張ってみませんか♪
(2010.07.22)江府町笠良原(かさらばら)から望む、左から中国地方最高峰の大山(だいせん)、城山(じょうやま)、烏ケ山(からすがせん)です。ここ大山南山麓に広がる地域は「奥大山」と呼ばれています。 |
米子道の江府インターを降りて、国道482号線を山へ向かって登っていきます。
看板を頼りに国道から分かれて、今度は急な坂道を登り切ると……、
急に視界が開け、広々とした高原と澄み切った青空が広がっていきます。
江府町は鳥取県南西部に位置し、岡山県と県境を接する山あいの町です。
町名の由来「河川が合流し府(中心)となす」のとおり、
中国地方最高峰の大山や烏ケ山が作り出した渓谷と、
ブナをはじめとする森が育んだおいしい水に恵まれた町で、
古くから良質米の産地として知られています。
町内ではこの豊かな水を活かして、
「奥大山の水」、「サントリー天然水・奥大山」という
2つのミネラルウォーターが生産されています。
そうした町内で、今回ご紹介する『奥大山ブルーベリーファーム』がある
笠良原は標高約700mから800mに広がる、
大山を始めとした山々を望む景観優美な高原です。
広大な農地には開拓の歴史があり、
かつては夏大根の産地として有名でしたが、
次第に耕作される農地が減っていきました。
歴史を刻んだ開拓史の碑。 |
そこで、原野に帰りつつある農地を復元して、町の観光振興にもつなげようと、
町内の建設業の方が新たに農業へ参入され、
平成19年に『奥大山ブルーベリーファーム』を開園されました。
現在は10haもの農地で、寒冷地向けのハイブッシュ系を中心に
約45品種16,000本のブルーベリーが栽培されています。
第1農園(左)と第3農園(右)のパノラマ。10haはおおよそ3万坪で日本最大級! 阪神甲子園球場や東京ドーム球場のグランド7.7個分の面積に相当します。 |
受付ではブルーベリー商品も販売しています。 |
さっそく、スタッフの方にお話しを伺いながら、
ブルーベリーの摘み取りを体験してみます。
摘み取り園では、その日に一番食べ頃な
2~5品種を案内していただけます。
この日は、ハイブッシュ系
早生(わせ)品種のブルージェイと
デュークがオススメでした。
どんな実が食べ頃なのですか?
「実がポロッと取れる位が食べ頃です。
全体的に紫色になっている木がオススメですよ」。
ブルーベリーの果実は、順々に色づいていきます。
全体が紫色に色づいた実をつまむと、ポロッと簡単に取れました。
口に含んでみると……甘いなぁ~!
「ブルーベリーはすっぱいと言われるお客様もありますが、
食べ頃の実は甘くてすっぱくありません」。
たしかに、ポロッと自然に離れる実はとても甘くて、すっぱさはありません。
もぎ取るのにちょっと力がいる実は、甘ずっぱい味ですねぇ~。
それにしても、ここの実は大きいですね?
ブルーベリーの実は、もっと小粒なイメージがありますけど?
「大きくておいしい実がなるように、丁寧に剪定(せんてい)しているからです」。
「枝を刈って制限することで収量は減りますが、
その分、より大きくておいしい実をお客様に食べていただけます」。
なるほど。
園内は歩きやすいように、丁寧な草刈りや防草シートで整備されており、
スタッフの心配りが感じられました。
お客様に喜んでいただくために、いろいろ工夫されているんですね。
ブルーベリーの摘み取りで、フレッシュな果実を堪能したあとは、
農園に隣接している『カフェテリア・アペゼ』に寄ってみました。
奥大山ブルーベリーファームでは、実ったブルーベリーを最大限に活かすため、
様々な加工品の開発に取り組んでいます。
そしてカフェテリア・アペゼでは、農園で収穫したブルーベリーの実を
丸ごと使ったメニューの数々を味わえます。
アペゼはフランス語で「癒し」を意味します。
つぶつぶに見えるのは、ブルーベリーの皮とのこと。
どれも無着色ですから、紫色はブルーベリーの自然な色です。
なかでも私のオススメは、ブルーベリー生ジュース!
生のブルーベリー果実が収穫できる期間だけの限定メニューで、
収穫した品種によって変わる味わいも魅力です。
今回は、やわらかな甘みと爽やかな酸味が広がって、
やさしい感じの味がしました。
ブルーベリー焼きドーナツもつぶつぶがたくさん見えます。 |
ブルーベリー摘み取り園の開園期間は、
7月4日から9月中旬くらいまでの予定です。
とくにオススメな時期は、甘みが強い品種が多く熟す、
7月上旬から8月上旬とのことでした。
訪れた日も、爽やかな風を身体いっぱいに感じました。
旬の涼味を味わいに、皆さんも是非一度お越しください。
奥大山ブルーベリーファーム
Tel:0859-75-6088
ホームページ:http://www.kasarabara.com/