from 広島 – 13 - 川から眺めるイルミネーション。

(2010.12.21)

広島の冬の街を彩るイルミネーションといえば、平和大通りで毎年開催されている「ひろしまドリミネーション2010」。

お城やガラスの靴など、おとぎ話をモチーフにしたモニュメントたちが色とりどりの光をまとい、そこへ集う人々はのんびりお散歩したり、記念撮影をしたりと思い思いの時を過ごしています。

130万個の光に包まれる平和大通り「ひろしまドリミネーション2010」。

大切な誰かと手をつないでイルミネーションの下を並んで歩くのはロマンチックで素敵ですが、今回は、市内を6つの川が流れる「広島」ならではのイルミネーションの楽しみ方をご紹介します。

とある金曜日の夕方、私が向かった先は原爆ドームの南にある元安桟橋。
通常、この桟橋からは、宮島ゆきの定期便や観光遊覧船が出航しています。

元安桟橋「川の遊覧船のりば」。

元安桟橋から乗り込んだ船は、かつて長崎ハウステンボス内を運航していた「バールン」号。そう、平和記念公園の東を流れる川を渡る船の上から、「ひろしまドリミネーション」を眺めることができるんです。

長崎ハウステンボスから広島へやってきた「バールン」号

「バールン」号は、船体を電飾が取り囲んではいるものの、決して華美ではないので、異国情緒溢れる雰囲気がそのまま活かされていますし、船内の木製の椅子や球体のライトもシックで落ち着いていて、大人のデートにぴったり。

シックでレトロな「バールン」号の船内。
大人デートと言いながら、ついはしゃいでしまっている私。

元安桟橋を出航した「バールン」号、まずは川上へ。

右手にはライトアップされた原爆ドームが見えてきました。

川から臨むライトアップされた原爆ドーム。

もしも乗船したら、冬の夜風は冷たいけれど、船室から出て、船の後方にある屋外デッキに腰掛けてみてください。ゆっくり進む船上からは「水」を近くで感じられ、リバークルーズらしさを満喫できますよ。

原爆ドーム前を通過した船は、全国でも珍しいT字型をした「相生橋」の下をくぐり抜け、さらに上流へ。「相生橋」は、この特徴的な形状により、原爆投下の目標になったとも言われています。

デッキから見上げた「相生橋」。

「相生橋」から上流のエリアは、ほとんどライトアップされていないので目の前に広がる景色は暗いけど、漆黒の川面から聴こえてくる船が水を切る音と、遠景にちりばめられた無数の小さな灯りが、心を穏やかにしてくれます。

途中Uターンし、「相生橋」「原爆ドーム」と、同じコースを辿りながら、今度は平和大通りを目指して下流へ。リバークルーズのクライマックスは、平和記念公園の対岸、川沿いにライトアップされた木々がずらり立ち並ぶエリア。

元安桟橋から平和大通りまで、ライトアップは続いています。

「ひろしまドリミネーション」を間近で見ることを思うと、光の量に物足りなさを感じるかもしれませんが、「イルミネーションの下を歩くのはちょっと照れるよね」キャラの方、「いつもと違う、他人と違う、特別なこと」をお望みの方には、このリバークルーズがぴったり。

「ひろしまドリミネーション リバーナイトクルーズ」は、11月中旬から始まっており、2011年1月21日まで、毎週金・土・日・祝日の夜にだけ運航しています。

今年のクリスマスイブは金曜日。
わずか20分足らずのあいだに非日常を演出してくれる、「ディナーの前のデートクルーズ」というのもよろしいのではないでしょうか。

 

ひろしまドリミネーション リバークルーズ

開催期間:2010年11月11日〜2011年1月21日の金・土・日・祝日のみ(但し、12月31日〜1月2日は休業)
所要時間:約15分
乗船料:大人800円 小人400円
出航時間:(1)17:30〜    (2)18:00〜    (3)18:30〜    (4)19:00〜