from ニューヨーク – 13 - NYファッションウィークレポート。〜初日編〜

(2010.09.29)

9月上旬、ニューヨーカーが待ちに待った、ファッションウィークが開催されました! マンハッタン中のアパレルショップも参加して、街中がファッション一色になるという夢のような10日間なのです。

この期間を通して改めてニューヨークという街が、アーティストを育てる豊かな土壌を持った街であること、人々のファッションやアートに対する開いたマインドを感じたのでした。

9月9日(木)イベント初日。
朝9時にも関わらず会場のリンカーンセンターはそわそわムードです。

セレブも訪れる会場は警備も厳重。

これから8日間に渡る、デザイナーたちによるパッション全開の舞台の幕開けです!!

会場入り口付近には、空気を味わいに来た人、ストリートスナップを撮影に来た人など、ショーに参加する人もしない人も、自分たちなりのファッションウィークを思い切り楽しんでいました。

会場付近でひときわ目を引いたのは二人のファンキーな女性。

「今日のファッションのテーマ?『何でもアリ』と『ウーマンズ・パワーの解放』かな! ファッションで劇的に女性のパワーを感じる60’sの雰囲気でまとめてみたのよ」と答えてくれたおばさま、その話し方からも溢れ出るエネルギーは圧倒的なパワーを持っていました。

今日の服はどこで買ったの?と聞くと

「どこでも買えないものが欲しいから、全部手作りよ!!」とのこと。うーん、やっぱり、ファッションはその人の生き様が現れる! セオリーが加わると、また輝きが違うんですね!!

コサージュもドレスも彼女自身の作品。

こういう人々がそれぞれの中に持っている哲学を垣間見る事ができるのが、この街らしさなのでしょう。そしてそれぞれへの尊敬、注目の気持ちを忘れない。
この私ですら、期間中に写真を撮ってくださる方々がいたのにはびっくり…。コンセプトらしいコンセプトを持ってなく、恥ずかしい限りですが、日本で買った服が珍しいらしく、「どこで買ったの!?」と聞かれたりしました。 (笑)

さていよいよ会場へ!
世界中からフォトグラファーやエディターが集合。ショーへの入場を待つ人、撮ったばかりの写真やデータを必死に転送する人、カメラに追いかけられる著名人など様々な人間模様がありました。

あらゆるメディアの熱気が渦巻くロビー。
新作コスメをくれたメイベリンガールズ。可愛い〜。
TV取材をされていた彼女。日本の着物をドレスにアレンジ!!

初日の注目ブランドはRICHARD CHAI, CHRISTIAN SIRIANO , RICHE RICH などでした。春/夏にふさわしい軽快なライン展開と、それぞれのデザイナーのセオリーがぎゅっと詰まったステージ。私も初めてコレクションの中まで入り、それぞれのコンセプトに基づいたステージ展開、音楽の中でランウェイを見るという体験に、すっかり鳥肌が立ってしまいました。

“Richard Chai LOVE”のコレクションから。Photo by Takahiro Masuda(Crea Creations,LLC)

そしてなんと言って全米から注目を浴びていたのはアメリカの超人気リアルTVショー「プロジェクトランウェイ」のファイナルステージでした!この番組ファッションスクール通うデザイナーの卵達が、ファッション界への華々しいデビューと自分たちの未来を賭けた真剣勝負を展開します!

デザイナーの若さとエネルギーがランウェイに続々と登場。Photo by Takahiro Masuda(Crea Creations,LLC)
自らの将来をかけて臨む学生デザイナー。
ゲスト審査員にはジェシカ・シンプソンさん、スーパーモデルのハイディ・クルムさんの姿も。Photo by Takahiro Masuda(Crea Creations,LLC)

それにしても10名のファイナリストのうち7名はさくらだというから驚き。

より多い人数で競わせ、番組を面白くするための試みのようなのですが、実際にファイナリストとして残っているのは、3名のみなのだそうです!

このプロジェクトランウェイは過去にクリスチャン・シリアーノなどの、NYの新進気鋭デザイナーたちを排出したことでも知られています。次なる栄光を勝ち取るのは、一体どのデザイナーなのでしょうか?

NYの街中を巻き込んだ、ファッションの熱い祭典はまだまだ続きます。

“So cool!”と皆に囲まれて、シャッターを切られていた彼。
ジュースを配っていた二人。とてもキュート!!
全身に「魂を込めて」コーディネイトしたという3人。