from 鳥取 – 66 - 道の駅のお弁当=「道の駅弁」新登場!

(2010.12.03)
鳥取県内初、全国では2例目の道の駅弁。後ろの建物は道の駅「若桜 桜ん坊」。

自然が多く残る鳥取県は、空気や水が大変きれいです。そのような環境で育った野菜や米、畜産物そして日本海で獲れた海産物は、自慢したいくらいおいしいものばかり。そんな鳥取県の特産物をふんだんに使ったお弁当が今年11月に販売が始まりました。それは、鳥取県内3ヶ所の道の駅で販売をしている「道の駅弁」です。今回はそれぞれの道の駅が自信を持っておすすめする各地域の特産物をたくさん詰め込んだオリジナル弁当をご紹介します。
 

「白うさぎの昼ごはん」。写真右下にある長いものからあげはカレールー消費量全国随一の鳥取県にちなみカレー風味。このボリュームで1食500円!! 赤字覚悟で料理長が気合を入れて作られたそうです。
「白うさぎの昼ごはん」の名前にあるように白うさぎが顔を覗かせています。その左に少し見えるのは、新開発された鳥取のソウルフードとも言われるとうふちくわとあごちくわのかき揚げ。

 

まずは鳥取市にある道の駅「神話の里 白うさぎ」で売り出されている「白うさぎの昼ごはん」。ここでは、神話・因幡の白うさぎにゆかりのある白兎(はくと)神を祭った白兎神社の近くにあり、白うさぎをモチーフにした駅弁になっています。フタを開けて一番に目を引くのは、炊き込みご飯の上にまるまる一匹のったモサエビ。モサエビは正式名クロザコエビといい、プリプリとした弾力ある食感と甘エビよりも濃厚な味わいが特徴です。ただ、すぐに頭部が黒ずんでしまうので商品価値が下がってしまい遠隔地への出荷はあまりされていないため、鳥取県でしか食べることのできない珍しいエビです。その身もおいしいですが、炊き込みご飯にもほんのりモサエビの味がしみ込んでいます。また、白うさぎの形になっている鳥取産の白イカのすり身が入ったシュウマイは食べるのがもったいないくらいかわいい形でしたが、おいしくいただきました。他にも白ハタの南蛮漬け、赤イカのすり身をカツにしたもの、鳥取牛の佃煮、サザエ(今回は白バイ貝でした)も入っている豪華なお弁当に大満足です。

六角形の器が目印の「波しぶき三度笠弁当」。漁港が近いので、海の幸が満載。波をイメージした盛り付けも素敵です。

次は、琴浦町にある「ポート赤碕」という道の駅で発売している「波しぶき三度笠弁当」です。注目は写真右上にあるつまようじの刺さっているおかず。赤碕町の菊港先の東突堤にある世界的に有名な彫刻家流政之氏の「波しぐれ三度笠」という石像三体の彫刻を形作ったものです。地元・赤碕漁港でとれたアゴ(「とびうお」のこと)のすり身をつかったコロッケを胴体に、シイタケを笠に見たてています。おいしさもさることながらインパクトのある見た目ですね。また、地元でとれたねばりっこという長いもを牛肉でまいたものは、さくさくとした食感がおいしい一品です。ご飯の上にのっている白イカも赤碕漁港で獲れたものを使っています。タレで煮たものと卵の黄身で揚げたものの2種類の味が楽しむことができ、ご飯がすすみます。小ぶりな駅弁なので、女性や子どもさんにもオススメです。

お昼前には完売してしまう日もあるほど大人気!の「豚丼弁当」。

最後にご紹介するのは、若桜(わかさ)町にある道の駅「若桜 桜ん坊」で販売されている「豚丼弁当」です。空気も水もきれいな吉川地区で育てられた吉川豚の肉が、しょうが焼き風の味付けをされてご飯の上にのっています。この豚肉、冷めてもやわらか。また、上に散らしてあるシソの細切りが味のアクセントになっていて、最後までぺろりと食べられます。ご飯も若桜町にある棚田からとれた棚田米を使用。甘みがあって、おいしいお米です。食べるときに豚のしょうが焼き風の具材とご飯の間にあるフィルムを抜きとるようになっていて、どちらの食材もおいしく食べられるように工夫されています。メインの豚丼以外にも鳥取県産の卵を使った卵焼き、地元の酒屋さんが作った特産の大根を使った奈良漬けに、なめこをしょう油で煮た味なめこが添えられています。デザートには、以前私が取材したぽて柿も入っています。

ご紹介した3つの道の駅弁は、県内全11か所でつくる「県道の駅ネットワーク」が企画したものです。県道の駅ネットワーク会長の山根誠さんに伺ったところ、「道の駅で地元の食材が楽しめるお弁当を販売したらおもしろいだろうと思い開発を進めました。各地域の特色がこれらの駅弁に詰まっていて、地元の特産物を知ってもらえるお弁当になっています。道の駅弁を食べた地元の方からも、いろいろと反応がもらえるのでうれしいです。」と、新しい取り組みの手ごたえを感じておられるようでした。今後はさらに道の駅弁の種類が増えて、お客さんにもっと楽しんでほしいと思いました。

どの「道の駅弁」も数量限定販売のためお昼頃には完売してしまうことも多いそうです。工夫された味付けや盛り付けをしながら地元食材をふんだん使ったものばかりでここですべてご紹介できないのが本当に残念で仕方ありません。

また3つの駅弁につけられた“限定 道の駅弁”と書かれたパッケージには、県内13箇所の道の駅が書かれています。駅弁を食べながら、県内の道の駅を巡るのも楽しいかも。道の駅弁は、道の駅での限定発売なので、鳥取に来ないと食べられません。ぜひ、実際に道の駅を訪れて鳥取県の味がぎゅっと詰まった3つの「道の駅弁」をご賞味ください。

 

【お問い合わせ】

道の駅「神話の里 白うさぎ」

『白うさぎの昼ごはん』
値段:500円
販売開始時間:10:00~
販売数量:15~20食
 

道の駅「ポート赤碕」

『波しぶき三度笠弁当』
値段:800円
販売開始時間:11:30〜14:30
販売数量:20食
 

道の駅「若桜 桜ん坊」

『豚丼弁当』
値段:600円
販売開始時間:9:00~
販売数量:10~30食