マッキー&マッハのトラベルトリッパー クイーンズランド州ケアンズ編 - 4 - 世界遺産の中に佇む『デインツリー・エコロッジ&スパ』を満喫し、デインツリー川のリバークルーズを楽しむ。

(2010.07.23)

ポートダグラスを北へ、サトウキビ畑の風景を眺めつつ車で走ること約30分。
世界自然遺産の熱帯雨林でもあるデインツリー国立公園からほど近い場所に佇むリゾート『デインツリー・エコロッジ&スパ』に到着。車の通りも少なく、森の中にひっそりと存在していました。

デインツリー・エコロッジ&スパは、デインツリー国立公園を満喫したい人、またはひと味違うバカンスにしたい人には、最高のリゾートです。自ら〝エコロッジ〟と名乗るように、リゾート施設の建設には十分な配慮がなされています。自生する木を極力残し、建物がかかる場合は移植をし、なるべく熱帯雨林には手を加えないようにしています。そして排水も、リゾート内で浄化しています。

 

客室は山の斜面を利用して造られ、一棟一棟独立したわずか15室の高床式ロッジ。見ての通り周りはジャングル。熱帯雨林散策やデインツリー川のリバークルーズを楽しむのには絶好のロケーションです。外観はシンプルですが、室内は大理石張りの床にシックな色合いの家具が落ち着いた雰囲気にさせてくれます。

テレビもありますが、家具の中に隠されていて、日常を忘れのんびりできる空間。森の中でのんびりと過ごす贅沢な時間。聞こえてくるのは、虫の鳴き声と、植物が揺れる音。そして、微かな水しぶきのBGM。世界遺産の中に泊まるなんて……貴重な体験じゃないですか。

今回の泊まったのはプライベートスパが設置されているSPA VILLAタイプ。ルームネームは、蝶の意味をもつ「バウバウ」。ベッドの左側に見えるのは蝶の絵。どの部屋にも部屋の名前と同じ絵が飾られています。アボリジニの芸術は、なんだか素朴で可愛いですね。広々としたバルコニーの先はやはりジャングル。虫除けを考えて薄いネットが張られている配慮はさすがです。

女性なら気になるアメニティは、アボリジニの人々と一緒に作っている “daintree essentials”。デインツリーの湧き水やデインツリーの植物の自然成分のみで作られているオリジナルです。部屋に置かれているオイルは、「花の中の花」という意味を持つ、熱帯多雨林の酸性土を好むイランイランの精油。イライラやショック、恐怖感をときほぐして心をリラックスさせてくれて血圧を安定させる効果もあるそうです。購入可能なのが嬉しいです。
『デインツリー・エコロッジ&スパ』とオンラインショップのみの販売です。

 
そしてランチタイム。デインツリー・エコロッジ&スパの『ジェランバ・レストラン』では本格的なオーストラリアン・キュイジーヌが味わえます。ちなみに「ジェランバ」とはアボリジニ達の言葉でデインツリーのこと。

レストランに着くとオーナーさんからプレゼントされたのは、持っていると幸せになると言い伝えられている「ラッキービーン」。ここのロゴにもなっているデザインで、オレンジはアボリジニー、白はデインツリー川、そして中央のイエローが『デインツリー・エコロッジ&スパ』。この場所で、アボリジニーの文化や自然と交流してほしいとの思いが込められています。

そして、待ち時間に、アボリジニの文化を教えてもらいました。

500部族ほどあったアボリジニーは、それぞれ違う言葉を持ち、それそれの部族で「ドリームタイム」と呼ばれる天地創造の神話があります。ここでは「月から出来た滝」のお話を聞きました。

月=神様が、もともと男性しかいなかった場所に滝を作り、そして女性を誕生させました。だから、滝は神聖な場所として人々が集まるようになったそうです。

ランチは新鮮な食材を厳選し、脂質や余分な油を出来るだけ排除したヘルシーメニューのワンプレート。「ダンバー」と呼ばれる伝統的なパンを、付け合せのバターやブッシュトマトと混ぜて食べるととっても美味しかったです。隣で、二人の日本人女性が食事をしていたので話しかけてみると、現地に住んでいて、違う場所に向かっていたけど、ここに迷い込んでしまい……せっかくだからと、ランチを食べることに。「以前から、ディンツリー・エコロッジ&スパが気になっていたんだけど、美味しいし、落ち着くし、素敵な場所ですねぇ」

食事だけでも、満足出来るリゾートです。

Ploughmen’s Lunch 19.50$
子羊の肉にオーストラリアの伝統的パン「ダンパー」などなど。
持っていると幸せになると言い伝えられている「ラッキービーン」
待ち時間に、アボリジニの文化を教えてもらいました。

 

動画
歩き始めて1分、早速何か見つけて教えてくれました。

ここではアボリジニの方のガイドでレインフォレストウォーク等も行われており、私たちもちょこっと体験。リゾートの敷地内を案内してもらいました。

敷地内とはいえ、そこは熱帯雨林。遊歩道を歩くと様々な植物が見つかり、それぞれの植物について教えてもらいました。しばらく歩くと、映画のジュラッシクパークにも出てくる「ボイドホレストドラゴン」というトカゲを発見! 2050年には絶滅すると言われている希少な生物もリゾート内にはいるんです。

細い道を歩くこと10分。目の前に現れたのは、「ギリの滝(yirri-falls)」。昔この地域に住んでいたググヤランジ族の女性が入浴したり、赤ちゃんを出産したり。怪我などをした際には体を清める場所としても利用したそうです。古来からの伝統に敬意を払っているのでここは女性しか入れません。なので、男性カメラマンのマッハ君に変わって、私がシャッターを押しました。今もなお女性にとって神聖な場所として利用されています。

不思議なことに、毒があるものをこの滝の水にさらしておくと、毒が抜けていくという話も?! なんだか、厳かな気持ちになれる場所でした。

神聖な滝の前ではスパもできます。滝の周りにある土を使い、マッサージをして滝の水で洗い流します。川の流れで心も癒してくれます。昔から大切にされている神聖な場所で、全て自然のものを使ってのスパなんて、なかなか日本では味わえないですね。滝の土は赤は鉄分、黄色はカルシウムが含まれていて、昔のアボリジニーは、蚊に刺されたらかゆみ止めに使ったり、妊婦はさんは鉄分補給にこの赤い土を食べたりしたそうです。自然の物だから食べても大丈夫なんですね。


『ジュラッシクパーク』にも出てくる、「ボイドホレストドラゴン」というトカゲを発見!
こんな道を歩いて行きます。軽いトレッキング?
男子禁制、でも私はここまで行けました。神聖な滝の前で清められた気分!
「ギリの滝(yirri-falls)」女子はここまで見れますよ! photo by マッキー
赤は鉄分、黄色はカルシウムが含まれている。
滝の前にバルコニーがあり、ベットも。気持良さそう。

神聖な場所だから、結婚式も行われたりするそうです。

もちろん、ロッジにも高級スパが併設されています。世界のベストスパリゾート25に入っているこのスパのおすすめは、イランイランの葉っぱを形どった台の上で天然の塩やデインツリーでとれた泥を使ってマッサージをして、熱帯雨林の水であるレインシャワーで洗い流すというもの。赤土はお肌を柔らかく滑らかにし、明るくしてくれます。また、カップルルームもあり、新婚旅行の夫婦はもちろんのこと、親子でも友達同士でも利用可能です。

スパが終わってから頂く「ビンジュティー」はデインツリーでとれたフルーツや葉っぱが使われていて、ビタミンC、プロテインが多く含まれていてノンカフェイン。消化も良くしてくれ、身体と心を沈める効果があります。これも、こことオンラインショップで購入可能です。レモンの香りが強くさっぱりとした味わいで、暑さでだるくなった身体にとってもうれしいお茶でした。

イランイランの葉っぱを形どった台、全身にシャワーがかかる設計。
半分屋外のカップルルーム。ここでも自然のBGMを聞きながらよりリラックス出来るのでは。
スパが終わってから頂く「ビンジュティー」。これも本当においしかった。
ディンツリーの水や植物で出来たフェイシャルエッシェンシャル。
自然の力で、肌本来がもつ輝きを取り戻してくれます。

宿泊者限定のディンツリー・ナイト・リバークルーズも人気です。目を光らせるクロコダイルや木の枝で眠る鳥の姿など、なかなか見られない川の川辺が観察できます。さらに熱帯雨林ナイトウォーク、フィッシング、4WDツワーなども楽しめます。
さてさて、私たちは何をしたかというと……昼間のディンツリー川リバークルージングに行ってきました。
ディンツリー・エコロッジ&スパから、車で約10分で到着。

 

『デインツリー・エコロッジ&スパ』

アドレス:20 Daintree Rd.,Daintree,QLD 4873
URL:www.daintree-ecolodge.com.au
料金:Spa Villa 598$ Standard Villa 550$ ※朝食付き
ホテルが通常アレンジするトランスファーは、ケアンズから片道$80(毎日12:30 発)
ケアンズからリムジンも予約すればOK。

クイーンズランド州政府観光局
http://www.queensland.jp/

all photos / MACH