『Age(アージュ)』ニュージーランドスペシャル マタカナの街に『自分流』を見る。

(2009.07.21)

マタカナには自分流のライフスタイルを求めて移り住んだり、週末に通う人々が多くいる。ニュージーランド最大の都市、オークランドの中心部から北に車で1時間ほどの距離も幸いしているのだろうか。

先に訪ねたプロヴィダンスのオーナー・ワインメーカー、ジェイムズ・ヴルティッチ氏(*)がマタカナにワイン畑を購入した1989年頃はまわりにワイン畑がまったく無かったという。この地域のワイナリー数はいまや10 を超すというからこの20年で大きく変化したことは間違いない。

(*) プロヴィデンス訪問記をご覧下さい

『新マタカナ人』たちのオリーブオイル

マタカナで最近注目されているアイテムのひとつにオリーブオイルがある。その生産の歴史は15~16年と浅く、それを支えるのは、やはり自分流のライフスタイルを求めて10エーカー〔約4ヘクタール〕の土地と家を購入しマタカナに移り住んだ都会人たち。その一部はマタカナ・オリーブ生産者組合〔Matakana Olive Growers Association〕を組織し、共同でオリーブオイル圧搾装置を保有。エクストラバージンオリーブオイルの認証も取得した。現在17名が加入している。2007年の生産量は組合全体で15,000リットル。生産量も徐々に増加しているとのこと。

写真はクリックで拡大

 

自分流にこだわるこれらの『新マタカナ人』たちはオリーブオイルに限らず、有機野菜、チーズ、ハチミツ、ワイン、化粧品等、様々な商品を生み出している。これらの商品は当然のことながらマタカナの街で購入できる。小さな街だが訪れるだけでも楽しい。新しい発見があるかもしれない。

映画館、レストラン、バーが入っているマタカナ・ビレッジ。
商品棚にずらりと並ぶマタカナのオリーブオイルの数々
化粧品からソファまで何でも置いてある雑貨店。
ナチュラルコスメの棚。

おしゃれなお肉屋さん

そのマタカナの街の一角におしゃれなお肉屋さんを見つけた。白とパステルグリーンを基調にした建物は清潔感に溢れる。中に入りざっと見回すと、まずはお肉の種類と量に驚かされた。仔羊肉(ラム)、ビーフ、ベニソン(食用に飼育された鹿肉)、ダック、ターキー等々。オーブンで焼くばかりにマリネされたお肉やフレッシュ・ソーセージもある。

日本との大きな違いはブロック肉の大きさと赤身のビーフだろうか。ニュージーランド国内で販売されるビーフは、放牧により、新鮮な牧草だけを食べて育った牧草牛を食肉に加工する。まさにヘルシーミートだ。これなら思いっきりパワーチャージできそうだ。広々とした店内には惣菜や野菜、パンの販売コーナーに加えて、料理セミナーの設備も整っていてセンスの良さを感じる。

マタカナの街で見つけたお肉屋さん
赤身のビーフ、ラムの骨付きもも肉、フレッシュ・ソーセージ等が並ぶ
店内には料理セミナーのコーナーもある

 

マタカナ・ファーマーズ・マーケット〔Matakana Farmers’ Market〕

マタカナの街では毎週土曜日の午前8時から午後1時までマタカナ・ファーマーズ・マーケットが開かれる。朝摘みの野菜やフルーツ、オリーブオイル、ジャム、ワイン、手作りアイテムなどたくさんの商品が並び、人々でにぎわう。「オーガニック」の文字が飛び交い、地元のアマチュア・バンドは音楽を奏でる。楽しめるマーケットだ。

今回マタカナを訪ねたのは金曜日であったため残念ながらマーケットは逃してしまったが、以前に撮った写真があるので、この機会にいくつか紹介したい。

 

 

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筆者プロフィール

アンズコフーズ社長秘書 髙橋 幹子

1988年ニュージーランド資本100%のアンズコフーズ株式会社に社長秘書として入社し、20年を経た現在も同職。通算で役員秘書暦は30年を超えるが今だもって秘書らしからぬ秘書を自負(?)する。2002年10月よりニュージーランド産仔羊肉(ラム)を中心とする広報業務を兼務することになるが、それまでの不勉強がたたり羊肉についての知識が乏しく、猛ダッシュでキャッチアップするべく努力するも追いつかず現在に至る。趣味の囲碁と楽しい会話がエネルギー源。