狗飼恭子のロマンティック・オアフ・ストーリー - 29 - オアフで一番優雅な時間を過ごす、
特別な夜をファインダイニングで。

(2011.08.17)

オヒアレフアに約束を(29/31)
 波の音が聞こえる。グラスの中の赤ワインは、夕焼けよりも濃い。
 「ここはロコが記念日に来るお店なんだって」
 「記念日?」
 レストラン・ラメールの一番端の席は、横並びで座れるようになっている。右隣には彼、左隣は暮れゆく海。机の上には、ワインと同じく真っ赤な薔薇。
 「たとえば結婚した日とか、誕生日とか、特別な日」
 特別な日。わたしたちにとって、今日は確かに特別な日だ。
 オアフで唯一の本格的フレンチを提供する店だというだけあって、東京にも、本場フランスにだって負けてない。違うのは、料理の量がアメリカサイズだってことぐらい。大好きなフォアグラを四切れも食べた彼は、満足そうに息をついた。
 「ここの席は特に特に特別で、プロポーズによく使われるんだって」
 そう言ってみたら、
 「じゃあ俺も、プロポーズしなくちゃかな」
 なんて、彼は冗談めかして言った。その言葉だけでもう、酔ってしまいそうだ。
 昨日言いかけた台詞が途中まででかかったけれど、やっぱりやめた。用意した言葉じゃなくて、今思ってることを。口を開きかけたわたしより早く、彼は言った。
 「また必ず、ここに来ような」
 わたしたちきっと今、同じ気持ちでここにいる。
(恋愛小説家・狗飼恭子)
つづく »
ロマンティックな時間を過ごす2人のために用意されたカップルシート。並んで座る特別な席からは眺めも抜群。
店内。スタッフも経験を積んだベテランばかり。洗練されたサービスでもてなしてくれる。


美しくセッティングされたテーブル。アジアンテイストの店内は静かで落ち着いた、大人のための空間。
プロポーズの多い「ラ・メール」では、リクエストにより指輪を乗せたデザートが登場することも。


常夏のリゾート・オアフでも、滞在中一度くらいはとっておきのおしゃれをして、恋人や大切な人とロマンティックな時間を素敵なレストランで過ごしたい。忙しい日常から離れてゆったりと流れているオアフの美しく暮れゆく時を楽しみながら、ビーチフロントの静かなフレンチレストランで、たっぷりと時間をかけた優雅な食事をするのはいかが? 「ラ・メール」はハワイで唯一の5ダイヤモンドレストラン。落ち着いた大人のための美食空間だ。洗練されたサービスとここでしか味わうことのできない贅沢な時間は、オアフの旅をきっと特別なものにしてくれる。おすすめは「デガステーション・メニュー」。数々の賞に輝くラ・メールの、究極のフレンチ9コースだ。

 

■ DATA

ラ・メール

ハレクラニ内
Tel.(808)923-2311
18:00~22:00

男性は長袖、襟付きのシャツやジャケットの着用を求められる。女性も最高のおしゃれをして出かけたい。また子供の入店は8歳から。おすすめの「デガステーション・メニュー」は$165。
 

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■ 関連項目

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過去記事『今こそ、オアフ島!!』
オアフ観光局
iPadアプリ「今こそ! オアフ島」

 

Produce&Photographs: Yuji Komatsu
Special Thanks: Ritsue Honma / O’ahu Visitors Bureau