世界の中心で二人だけで愛を叫びたいあなた! 香川県・国営讃岐まんのう公園の『ウィンターファンタジー』をごらんあれ!

(2009.12.18)

香川県・国営讃岐まんのう公園の『ウィンターファンタジー』の模様をお届けします! イルミネーションはエントランス広場からスタート。光の王国を思わせる「緑と石のヴィスタ」を抜ければ、幻想的な「シャンパングラスタワー」があります。広場から南に向かった「昇竜の滝」のライトアップは壮大。光の絨毯「グランドイルミネーション」は竜頭の里「風花の庭」に。

 

 
全国各地のクリスマスのイルミネーションもたけなわですが、本日は風光明媚な瀬戸内海に面する、香川県の国営讃岐まんのう公園より、ステキなウィンター・イルミネーションのご紹介です。

香川県は四国の北東に位置する約1,876km²の、面積的には、日本一小さい県です。気候は、四季を通じて温暖少雨で、気候温和、明るい瀬戸内海の気候に恵まれています。美しい自然と温暖な気候をモチーフに「玉藻よし讃岐の国は 国がらか見れども飽かぬ」と万葉集にも歌われています。小豆島では、この気候を利用したオリーブ栽培や穏やかな海を利用したハマチの養殖なども盛んです。

香川県の名物というと
1 やっぱりさぬきうどん
となりますが、2位以下は混戦模様で
・特産品で漫画『美味しんぼ』にも掲載された「和三盆」
・オリーブ関係製品
などなど。

面白いところでは
・あん餅が入ったお雑煮。おしるこじゃないですよ!
などがあります。

うどんに関しては後日またルポいたしますね。
香川県庁は映画『県庁の星』で織田裕二が歓喜&落胆したロケ地でもあるんですが、
県庁には「うどんネクタイ」をしている人もいるんですよ。(どんなネクタイでしょう?)

さて、そんな香川県の名物は食べ物だけじゃないです! 「国営讃岐まんのう公園」、これも香川自慢の名物のひとつです。通称「まんのう公園」として知られるこの公園は四国唯一の国営公園であり、とてつもなく広くて、一年を通して季節ごとのお花もとっても綺麗。公園に隣接するまんのう池は満水時の面積で139haで甲子園球場約35個分。ため池としては日本一。香川県人なら知らぬ人はまずいないでしょう。

この秋、11月28日(土)からは毎年恒例の冬のイルミネーションイベント『ウィンターファンタジー』がスタートしています。

 
公園エントランス付近(約3.2ha)が見事なイルミネーションでライトアップされています。イルミネーションは約35万個の電球を装飾していますが、環境保護と省エネ対策のため、そのほとんどがLEDを使用しています。

エントランスでお出迎えするドラ夢くんトピアリー。
シンボルツリーのイルミネーション。
風花の庭のイルミネーション。

デートでおでかけならば、エントランス広場から眺める「緑と石のヴィスタ」と「シャンパングラスタワー」の風景。そして二人で愛を確かめ合うことが出来る「幸せの鐘」がお勧めです。

そしておすすめのキッススポットはですね、ちょっと隠れたいなら「光のトンネル」の中心で、完全に隠れてなら夜間開園エリア内、特に漆黒の中に立つ「巨大クスノキ」の付近の小山や周辺で、「巨大クスノキ」を眺めながら……。ちょっと照れますね……。

 
レッツ・キッス in まんのう公園!
ベスト・キッス・スポット 3 !

光のトンネル

デートのふたりは東へ向かいサイクリングセンター近くの「光のトンネル」でレッツ・キッス!

巨大クスノキ

こちらはちょっと隠れて「巨大クスノキ」で。

幸せの鐘

「幸せの鐘」の下で幸せになりましょーねー。


 
画像をクリック! リンク先国営讃岐まんのう公園のHP「TOPICS」欄をチェックして。かわいいキャラクターの名前がわかります。そのページをプリントアウト、アンケートの答えを記入して公園に持参してくれた方々先着30名様にステキなキャラクターグッズをプレゼント中です!(2010年1月31日まで)

ウィンターファンタジーのすばらしさは、都心のイルミネーション・スポットとは違って、喧騒ではなく静寂と大自然の息吹の中で、極上の美しさのイルミネーションを独占した気分になれる、ということです。これを香川の言葉(さぬき弁)でいうならば

「たった二人、世界の中心に、たった二人だけになった感じやな。」
という感じでしょうか。
ちなみに映画『世界の中心で愛を叫ぶ』はそのほとんどが香川県内ロケで撮影されたんですよ。これは香川豆知識ですけど。

 

このイルミネーションイベント『ウィンターファンタジー』は新年1月3日まで開催中です。この冬休みはぜひまんのう公園におでかけしてみてはいかがでしょうか?

新年1月1日マガジンワールド『お正月プレゼントコーナー』に、
国営讃岐まんのう公園からステキなプレゼントがあります!
くわしくはこちらをクリック。

写真に登場するイルミネーション・スポットはまんのう公園エントランス付近、赤丸のエリアです。まんのう公園にはそのほか、キャンプ場やサイクリングコース、季節ごとに満開になる花畑などアトラクションがいっぱい! 公園での日中の楽しみ方は、来年1月4日にアップする記事にくわしく紹介します!

 

国営讃岐まんのう公園

Tel.0877-79-1700
料金:おとな(15歳以上)400円 こども(小・中学生)80円 幼児 無料
駐車料金:● 普通車 310円 ● 大型車1,020円 ● 二輪車 100円
※ウィンターファンタジー開催期間は16:30以降、おとな(15歳以上)280円、こども(小・中学生)50円、普通車の駐車料金が200円となります。 (大型車と二輪車は通常料金です。)
営業時間:9:30~16:30
※ウィンターファンタジー開催期間は 20:00まで開園時間を延長します。
定休日:火休
※12/1・8・15・29~1/1は休園日です
住所:香川県仲多度郡まんのう町吉野4243-12
ホームページ:http://www.mannoukouen.go.jp/
携帯サイト:http://www.mannoukouen.go.jp/m/
公園へのアクセス:http://www.mannoukouen.go.jp/access/car.htm

 瀬戸中央自動車道~高松自動車道 坂出ICから車で約35分(約18km)
 瀬戸中央自動車道~高松自動車道 善通寺ICから車で約25分

*ウィンターファンタジー開催期間(30日間)の16:30以降の入退 園は、北口のみとなります。16:30以降は西口は閉門となり、 西口からの入園と退園は出来なくなりますので、ご注意ください。
*ウィンターファンタジー開催期間(30日間)の16:30以降の開園 エリアは、エントランス広場、緑と石のヴィスタ、昇竜の滝、風花 の庭、芝生広場の一部のみとなります。竜の子広場等のその 他の施設はご利用できませんので、ご了承ください。

 

日本一のため池の畔、漆黒からあふれ出た光の波に宇宙を思う。

 

南にはついたてのような山があって、北には穏やかな海が広がっている。短めの川は南から北へ、山から海へと命をつなぐ。小さな箱庭のような平野には、ぽっこりぽっこりとおにぎり山。それはまるで砂場から隣の芝生へせっせと土を運ぶ小さな子供たちが、ぽろぽろと、こぼした土塊で出来た造形美。
幾多の中で、頭ひとつ飛び出して、でーんと在るのが、「さぬき富士」こと飯野山。
山の周りを空から眺めれば、これまた小さな水たまりが、ぽつぽつと。命をためた、ため池だ。
 

「さぬき富士」こと飯野山。
日本一のため池、満濃池(まんのういけ)。

日本一小さくて、雨に恵まれなかった香川。昔から沢山のため池を築いていて、全国のため池総数の約1割が香川にある。そうした、香川の真ん中辺り、親分格がぼっかりと在って、それが何とも日本一のため池、満濃池(まんのういけ)だ。

満濃池は、貯水量約1,540万m3 、満水面積138,5haで、甲子園球場の約35倍。そして、弘仁9年(818年)の決壊に対する、同12年(821年)実施の大規模修築工事で、陣頭指揮を執ったのが、地元讃岐出身の名僧「空海(弘法大師)」であることは、地元の人なら誰でも知っている。

 
さて、今回は、この日本一のため池の畔に、大きく広がった「国営讃岐まんのう公園」に、お昼頃からお出かけだ。
この公園は「こんぴらさん」として全国的に親しまれている金比羅宮から東へ約6kmのところにあって、「人間との語らい、自然、宇宙とのふれあい」をテーマに、四国初の国営公園として、平成10年4月に一部開園。そうして、これまでの開園区域が、約158haの四国随一の公園で、花の時期には、四国でも有数のコスモスやチューリップの花畑に心が躍らされ、園内オートキャンプ場や、ログハウス風宿泊キャビンも、多くの利用者で賑わっている。

冬のこの時期には、今年最後のビッグイベント「ウインターファンタジー」が開催され、これまた香川最大級、約35万球のイルミネーションが素晴らしく、そうしてそれは、「都会のイルミネーションとは、そこはかとなく違った感動を、君に与えるに違いない!」と言う友の話に誘われるがまま、少しわくわくしながら家を出発。まんのう町での、あちこち楽しい寄り道後、「国営讃岐まんのう公園」に到着だ。
 入り口ゲートを入ってからも、どんどん、ずんずん進んでいって、ようやく、石で出来た、入り口門に辿り着く。

圧倒的な大自然の中に、人間が切り出したこの公園。入口からの緑と石のヴィスタを抜けて、落差9m、毎分65tの水量を誇る巨大な「昇竜の滝」を背にしてさらに進めば、見渡す限り芝生で覆われた、「竜頭の里」の雄大な芝生広場(4ha)でもって私達を出迎えてくれる。

 

小さな広場でしか遊んだ経験が無かった私?が、修学旅行で阿蘇に登り、雄大な芝生広場を前にして、「さあ自由時間だよ」と言われ、一瞬の戸惑いを覚えた遠い昔の感覚を、自嘲気味に思い出させる程の大きな広場。

けれども、今の子供達、そんな様子はおくびにも出さず、ただただ当たり前のようにわーっと駆け出して行って、はしゃぎまわって、遊びまわる。あれは、やっぱり、私のキャパの狭さだったのかなと、駆け回る子どもたちを見ながら、心で苦笑することしきり。

それから、広場の周りに配置された、お椀型のお山の一つに登ってみると、公園を走りぬける風は、町のそれとはまったくに繋がっていないかの如く、キリリとしてて新鮮で、思わす深呼吸したら頭のてっぺんまで少し痛くなった。

そうして、はっと気が付かされる。生命の息吹を感じさせずにはおかないこの壮大な公園は、もし明日から誰もいなくなったとしたら、当たり前のように確実に、周りの森に飲み込まれ……、いや、そうではない。この公園から溢れ出すエネルギーでもって、もとの場所へと帰っていくに違いない。そんな、何か分からない大きなものに見つめられ、くるまれて、自分がとても小さくなった気持になった。

子供の動きを、追うともなく見つめている内に時は過ぎ、紅葉からにじみ出たような、淡い紅色が、西の空を染め始め、一日のおしまいを思わせる頃、それまでビューっと吹いていた風がひたりと止んで、辺り一帯に、夕暮れの気配が混じり始めた……ショータイム!!
 

黄昏時の風花の庭。
神秘の巨大クスノキ。

芝生広場の真ん中の巨大クスノキに、いつか、テレビで見たことがある、パプアニューギニアの樹木を覆うホタルの群れの映像が浮かび上がる。いや、それは当然、蛍じゃない。白い光、青い光がきらきらと、森の精!?

光と闇がせめぎ合うこの時刻にあらゆるものの形がうつろうて、こちら側からあちら側のものへと姿を変える。光しか感じることの出来ない、我々の目では、その境目を見る事すら出来ないのかもしれないけれど、境目はやはり存在していて、それに向かって、それを超える過程で、全てのものは、やっぱりかたちを変えて、私たちの、心のモードも切り替わる。

昼間、暖かだった、森も広場も、樹や草や花たちのひっそりとした息づかいも、耳を澄ませば聞こえてきそうな、漆黒の公園。
そのあちらこちらに仕掛けられた、赤・青・黄・白、様々な煌きが、時の移ろいと共に、その外形をくっきりとさせる。この煌きは明らかに違う。空のそれとは明らかに違う。

丘の上から見たイルミネーション全景。

けれども、銀河鉄道の夜に出てきた様な一場面。シャンパングラスタワーで愛を確認するかの如くにしっかり手をつないで写真に収まる恋人達。幸せの鐘の下で、仲良く並ぶ家族や幸せいっぱいにはしゃぐ子供たち。そんな様子を、少し離れたところからじーっと見守ってくれる巨大クスノキを…、そのクスノキを見つめる私の視線を、そのまま空へと繋げていった時、その先にも紛れもなく、漆黒の闇に浮かび上がる、幾千万のもうひとつの煌きがあった。

 

国営讃岐まんのう公園のイルミネーションの素晴らしさは、これである。大自然の中に、くっきりと浮かび上がる光。光。光。星。星。星。愛。愛。愛。

この煌めきをしっかりと感じる為にも、太陽が、まだこの世界を支配している間に、公園へ来て、森を、山を、樹々や花達を感じて欲しい。命の水を湛える、日本一の満濃池の畔、国営讃岐まんのう公園の大自然の中で、彼らに心で語りかけ、かたちがうつろう時の流れに心をまかせ、天と地につながる、漆黒の中の煌きを全身で感じて欲しい。
そうすれば、自分の心も開放されて、その中心にあるキラメキも、きっと感じとれるはずだから!!

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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筆者プロフィール

長尾 克宏(ながお・かつひろ)

広い世界の中でもアニミズム感に溢れ、自分を愛し、家族を愛し、そういった家族の総体である社会によって構成された、この日本国が大好きです。生まれは香川。自然、特に「海」が好きな私は、その後、神戸、東京と暮らしてきて、現在は香川に住んでいます。これまで、全国津々浦々旅をしてきましたが、瀬戸内海に包まれた、たおやかなる風情・自然が多く残る、我が香川を一番愛しており、休日には、山(登る・採る)、川(泳ぐ、釣る、採る)・海(泳ぐ、潜る、釣る、採る、創る!)へ妻&息子と出かけ、それをエネルギー源にして生きています。皆様も是非、「香川へ遊びに来まい! おもっしょいでー!!」(香川へ遊びに来てくださいね! 面白いですよー!!)