夏だ! 旅に出よう! 人生が変わるかも……。そして『行かへん? ユースの旅』旅アルバムに投稿しよう!

(2009.08.20)

みうらじゅん原作、田口トモロヲ監督、そしてミラクルなキャストで贈るこの夏大注目の青春音楽映画『色即ぜねれいしょん』 が8月15日(土)より全国ロードショー公開されています。

本作は、主人公、乾純(いぬい・じゅん)のひと夏の旅の経験が、その後の彼の人生に大きな影響を与える物語です。主人公の純を演じる渡辺大知は話題のバンド『黒猫チェルシー』のボーカリストで、そのフレッシュな魅力が話題です。『BRUTUS』668号「MIX & MASH」P123でもピックアップされました。

さて、その純の旅の舞台となったのが、今年で誕生100周年を迎え、日本全国280カ所、世界4000カ所以上、世界中の若者たちの旅をサポートし続けている「ユースホステル」です。

それでなんと本作の公開を記念して、日本ユースホステル協会との特別企画『行かへん? ユースの旅』キャンペーンを『色即ぜねれいしょん』公式サイト内にて実施することになりました。

『行かへん? ユースの旅』のページ。みうらじゅんさんのイラストの雰囲気を再現。現在、全国22のユースホステルのペアレントが、それぞれの旅アルバムにユーザー投稿に混じりながら、日々の出来事を書き込んでいます。中央上の地図には常に「みんなの旅アルバム」最新アップデートしたユースホステルのアイコンが表示されます。

ユースホステル入会無料キャンペーンのほか、皆さんのそれぞれのユースの旅の思い出を写真と共に投稿できて、皆 さんの旅が素敵なフォトアルバムになる「みんなの旅アルバム」や、投稿した写真がそのまま応募になるフォトコンテストが、ステキな賞品を用意して開催されています。大人気の『ROOTOTE(ルートート)』とのコラボレーションでバックも作成しました。映画の主人公である乾純が隠岐島へ旅に出る時に持っていくバッグをモデルに、みうらじゅん氏のオリジナルイラストがポイントの水着バック、そして旅バックです。旅好きにもたまらない贅沢なコンテンツとなっています。

 

映画の持ってる手触り感、リアル感をいろんな角度から楽しめるサイト。

見たいなぁと思っている映画が公開されるまでの時間って実は一番楽しい時間なんじゃないかなと、ぼくは思っているんです。周辺情報を集めたり、時代背景に興味を持ったり、サントラを聞いたりして映画の公開をワクワクしながら待つ時間。

何かのきっかけで映画を知って、サイトに来ていただいた皆さんにできるだけその時間を楽しんでいただきたいな、という思いでオフィシャルサイト全体を設計しています。

この映画の持ってる手触り感というか、リアル感をいろんな角度から楽しんでいただけるよう今回いくつかのコンテンツをご用意しているんですがこの映画のテーマの一つでもある「旅」原作者であり主人公のモデルでもある、みうらじゅんさんが経験したユースホステルの旅を、実際に体験したり、体験している人を見て疑似体験できたらこれ以上贅沢な公開の待ち方はないなと。

そんな中『行かへん? ユースの旅』は生まれました。

今回スペシャルコラボレーションをしたWEB本を作れるサービスBCCKS(ブックス)さんとの出会いも大きいです。各ユースホステルの「たびの落書き帳」をオンラインで共有してみんなで書き込める様にするアイデアは、彼らとの出会いの中で生まれました。実際のユースホステルのペアレント(マネージャー)やヘルパー(アルバイト)さんが難しいことを抜きにして、簡単に参加できるしくみはBCCKSさんのサービスならではです。

長野県のの高社山麓 みゆきの杜 ユースホステルの旅 アルバムSOULMANさんの投稿より。写真はクリックで拡大します。紙に焼き付けた写真のように白い枠がついて表示されます。
投稿操作はブログ感覚で至って簡単。所定の位置にタイト、本文テキストを入力、写真をアップします。アルバムに表示されて、パラパラめくれます。

リーズナブル、自分の都合で泊まれる、そして新鮮が出会いがユースホステルにあります。

ユースホステルは、70年代大ブレイクした旅のスタイルでした。安い値段で宿泊できる。今はだいぶ違うところもありますが、当時は男女別室。『色即ぜねれいしょん』の劇中にもあったように、夜はペアレントと呼ばれるマネージャーさんを中心にミーティングを行なう。みんなでキャンプファイヤーを囲んだり、歌集を片手に歌を唄ったり、語り合うなど、それぞれのユースに独自のスタイルのゲストを楽しませる滞在者同士の交流会があったようです。実に健全な出会いの場所で、出会った人たちと楽しい旅のひとときを過ごす。そういう時代だったそうです。

ところがだんだん時代が下っていくと、逆にペアレントとのミーティングが面倒くさい、歌を唄うのはダサい、男女別々の部屋ってなんだよ、という声が聞かれるようになり、男女同室になったりミーティングがなくなってしまったり特徴のないものになってしまいました。

ぼく自身は、子供のころ、父に連れられてユースホステルに行ったよい思い出があります。そして以前は海 外でユースホステルを利用することもありました。かつての日本のユースホテルのようにミーティングはありませんでしたが、リビングでみんなで料理をシェアしたり、情報交換したりとても楽しかったし、面白かったです。

リーズナブルで自分の都合で泊まれて、なおかつインターネットなどを介さない新鮮が出会いがそこにある、そんなユースホステルは、今の時代にとっても合っていると思うんです。少しでも多くの若い人に知ってもらいたいし、「もう、忘れたけど、そんなのあったよな~」という懐かしの世代の方にも、この機会にユースホステルの旅を楽しんでいただければと思います。

ユースホステルならではの「出会い」を、この企画を通して、伝えることも出来たらよいなと考えています。

この夏はぜひ、映画『色即ぜねれいしょん』と共に、全国各地のユースホステルへの旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

そして『行かへん? ユースの旅』に写真と共にあなたの思い出を投稿してみてはいかがでしょうか。

 

『色即ぜねれいしょん』

2009年8月15日(土)シネセゾン渋谷、新宿バルト9、吉祥寺バウスシアター
ほかにて全国ロードショー!
http://shikisoku.jp

筆者プロフィール

山田 秀人(やまだ・ひでと)

株式会社フロムイエロートゥオレンジ クリエイティブディレクター、メディアクリエイター。
『行かへん? ユースの旅』の企画ディレクションを担当。映像、ゲーム、WEBなど、メディアを問わず、体験設計を考えた表現を得意とし、映画『転々』『全然大丈夫』『Into The Wild』『Milk』等のオフィシャルサイトをプロデュースしユニークな手法を取り入れたWEBコンテンツが話題になっている。今年3月末には、飯野賢治氏と共作したWii用ゲーム『きみとぼくと立体。』が任天堂よりリリースされた。ヤマダヒデト名義で、ミュージックシーンでのヴィジュアルプロジェクション活動も行っており2008年まで、THEATRE BROOK(シアターブルック)、SUNPAULO(サンパウロ)、のライブヴィジュアルも担当。映像制作集団amp(アンプ?)のメンバーでもある。1999年より皆既日食を追いかけ写真、映像をシューティングすることをライフワークとしている。ザンビアでの皆既日食を題材にした短編作品『kalulu(カルル)』は『ショートショートフィルムフェスティバル2003』で上映された。