井端彩乃の異文化通信 – 4 - 雪だるまはずんぐりむっくり派?! それとも長身派?!
(2011.02.16)先日は日本列島を強い寒波が襲い、東京でも1日中雪が降り続きましたが、みなさん風邪をひいたり、うっかりツルッと滑ったりしてはいませんか?
アメリカで大寒波を経験している私は、今回の東京の雪は大雪でもなんでもありませんでしたが。 |
今回は“雪”にちなんで雪だるまのお話をします。
雪が降った時、誰もがした事がある事。それは雪だるま作り。
しかし、世の中には雪と無縁の場所に住んでいて、雪を見た事もなければ雪だるまの作り方さえ知らない人もいるのです。
アメリカでの私の大親友であるオーストラリア出身のダニー。
彼はアメリカ留学するまで雪を見た事がなかったのですが、今回はそのダニーが初めて雪だるまを作った時のお話しをします。
雪を見た事も触った事もなかったダニーは目をキラキラさせながら裏庭へ。
そして雪を触りながらダニーがぽつりと一言。
「雪だるまって土台から作れば良いんだよね?」
私は一瞬理解ができなかったのですが、聞いてみるとダニーは、雪だるまは小さな雪玉を転がして大きくするという事を知らず、少しずつ地道に雪を積み重ねて作っていく物だと思っていたのです。
こういうたわいのない会話の中からも文化の違いや新しい発見がある。やっぱり異文化交流は面白いですね。
ダニーの初めての雪だるま。名前はフロステリカス! |
ダニーの雪だるまの話は続きます。
私は日本流の、頭と体だけの可愛らしい雪だるまをダニーと作ったのですが、この雪だるまがアメリカ人の友達の笑いの的になったのです。
なぜか。
それは、アメリカの雪だるまは3つの雪玉で作るので、私とダニーが作った2頭身のずんぐりむっくりな雪だるまはアメリカ人の目には「へんてこ」に映ったからなのです。
私から言わせると、アメリカの雪だるまはどこか怖い。
変に体が長くて、果たして真ん中の雪玉は胴体なのか、じゃあ1番下の雪玉は足なのか。よくわからないのです。
しかし、国によって雪だるままで違うなんて面白いですよね。
3頭身の雪だるまが並んでいると、どこか異様な雰囲気が |
雪がある場所へ行く機会があったら、アメリカ流の3頭身雪だるまも作ってみてはいかがでしょうか?
ちなみにフロステリカスはこの2日後に襲った大寒波のせいで少しずつ埋まり、
夜には頭だけになり、
次の日の朝には雪に埋もれてしまいました。
短い命のフロステリカスでしたが、この大寒波のあと雪だるま作りにはまったダニーがフロステリカスの妻、フロステリカスの子供、フロステリカスの孫……という様に沢山のフロステリカスを作った事は言うまでもありません。